The Holiday
少し前の映画ですが、「ホリディ」を観ました。心温まる、思わず巧いなと感心してしまう素敵なラブ・ストーリーでした。
おまけにケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、キャメロン・ディアス、ジャック・ブラックの豪華キャストです。
ロンドン郊外に住むアイリスは、もう何年も同じ新聞社に勤める元彼を引きずっていて、セラピーを受けながらどうにかバランスを保っている。
社内でのクリスマスパーティーの夜、この元彼の婚約話をアイリスは聞くことになる。しかも相手は自分と付き合っていた時に彼が二股をかけていた相手。
直前まで元彼と思い出話をし、クリスマスプレゼントまで渡していたアイリスの深い悲しみは、ケイト・ウィンスレットの表情に手に取るように表れていました。こちらも思わず涙ぐんでしまうほど。あの表情は本当に素晴らしい。
この映画の中でのケイト・ウィンスレットのコミカルな演技、そして珍しく感じる弱い女性もなかなか素敵でした。やはり、上手い女優さんですね。
一方、LAに住む映画予告広告制作会社を経営するアマンダは、同棲していた男に浮気をされ、追い出したところ。長年暮らした男が出て行っても、涙すらみせないキャリア・ウーマン。
そんな彼女たちが失恋の傷を癒すため、旅に、できるだけ遠くに行きたいと考えて、家ごと車も交換することを決めることから物語は始まります。
この映画の巧いところは、キャラクター設定です。
4人の主な登場人物のキャラクターをしっかりと固定していて、その性格だったらどんな行動をするだろう、という視点でシーンが組まれているような気がします。
アイリスは気持ちのやさしい、真面目な女性。そこを元彼が都合よく利用していることに気づかず、悩んでいます。アマンダは両親の離婚以来泣いたことがない、強い現代女性。その彼女がグラハムと出会い、人間的な気持ちを取り戻していきます。
グラハムはイケメンで一見遊び人風だけど、本当は泣き虫で温かい心の人。マイルズは陽気でさりげないやさしさを持った人。
アマンダと酔っ払ったグラハムが初対面で寝てしまった翌朝の会話が素敵です。
自分が傷つかないようにお互いに防御を張り合うのだけれど、心が揺れているのがおしゃれでキュートな会話の中に表れています。「あなたと恋をするつもりはない」というアマンダにグラハムは「俺からの電話は期待しないでくれ」と最初言い、直後に「君の電話番号は?」と聞きます。
「たった一度寝ただけだから」とお互いに言いつつ、「すぐにLAに戻るなら関係ないかもしれないけど、パブにいるから良かったら来て」と言ってグラハムは出ていきます。
気がつけばそんなことになってしまった相手との、その翌朝の少しチグハグな会話。いきなりそんなことになってしまったからこそのその後の複雑さ。あなたもどこかで覚えがありませんか?
そして、アイリスの元彼のズルさやマイルズのさりげないやさしさやグラハムのキュートさはいかにも女性視点で、女性ならば「そうそう、わかる!」と思うはずです。わたくしもジュード・ロウのキュートさにまたまたやられました。
物語はLAとロンドンで進行し、慣れない土地でそれでも互いの友人知人等を含め次第にアイリスはLAで、アマンダはロンドンに馴染んでいきます。そして、新しい出会いを得、新しい人生を選んでいきます。
アイリスはLAでハリウッドで有名だった脚本家のおじいさんとの交流を通し、自分の人生の主役を生きることを教えてもらいます。そして本当に大切にすべき人とは、誰かなのか。
アマンダはグラハムの誠実な温かさに触れ、人間らしい感情を取り戻していきます。その後の二人の未来に、その恋に向き合うことを不安に思いつつ。
そして、最終的にそれぞれが選んだものは、やっぱり愛でした!
どんな困難があろうと、選ぶべきものは愛です。距離も時間も越えて、今そばにあって、共に泣き、笑ってくれる人と人は生きるべきだ、と教えてくれる映画です。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)













最近のコメント