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2009年6月

がらくた

江國香織さんの作品をわたくしは好んでよく読みます。
彼女の持つ独特の世界観。必ずしも、その主人公に全面的に共感できる、という訳ではないのだけれど、江國さんの作品の登場人物の共通項。
偏愛ながらも、決して現実逃避しないその人物たちの精神の健全さ。
たとえば、一人の男への愛は限りなく深く、どっぷりと浸かっているのだけど、そのバランスを保つために他の男と寝る。
たとえば、一人の男と生きるために生まれてきたのだけど、その愛を失っても、ストイックに生きることなどはしない。といった具合に。
江國さんの愛に、プラトニックな愛は存在しない。
雨を好み、本を好み、押し付けず、相手を尊重し、自立し、静と動でいうならば、静の登場人物たちの中に流れる情熱は深い。
わたくしは江國さんの作品の健全さと描く真実が好きなのだと思う。
愛とは、クレイジーで唯一なものなのだと。

がらくた」という作品を読みました。
柊子は夫を心から愛している。夫には常に他に女がいて、でも、それすら受け入れることで柊子は夫を丸ごと手に入れた。二人の関係は周囲には理解できないけれど、二人は周囲も驚くほどいつもアツアツだ。
夫は柊子にも自分以外の男と寝るように勧める。できるだけ、遠くに行ってこい、と。
だから、柊子も時々他の男と寝る。自分のバランスを保つために。
遠くへ行けば行くほど、夫の存在を感じ、離れれば離れるほど愛しい。
母親と出かけたタイのリゾートで柊子はミミという少女と出会う。ミミは美しく、柊子が失った若さと未熟さを持っている。

物語はこのミミと柊子の視点で交互に描かれています。
わたくしはミミの年齢からは遠く離れてしまって、もちろんミミに共感もできないし、柊子のような人の愛し方もできません。
けれど、それでも、こういう関係もアリだな、と思わせてしまう江國さんの筆力と世界観。
江國さんの作品はいつも堂々としている。
登場人物が個性的なのはもちろんだけれど、私はこれでいい、という自信に溢れている。世間に、形に迎合しない。自分が信じるものだけが真実なのだ、と。
柊子と夫は「保身でない」結婚をした。
誰もがどこにでも行く自由があって、それは誰にも止められない。今この一瞬に愛していることだけが真実。江國さんの作品はいつもそう言っている。


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The Holiday

少し前の映画ですが、「ホリディ」を観ました。心温まる、思わず巧いなと感心してしまう素敵なラブ・ストーリーでした。
おまけにケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、キャメロン・ディアス、ジャック・ブラックの豪華キャストです。

ロンドン郊外に住むアイリスは、もう何年も同じ新聞社に勤める元彼を引きずっていて、セラピーを受けながらどうにかバランスを保っている。
社内でのクリスマスパーティーの夜、この元彼の婚約話をアイリスは聞くことになる。しかも相手は自分と付き合っていた時に彼が二股をかけていた相手。
直前まで元彼と思い出話をし、クリスマスプレゼントまで渡していたアイリスの深い悲しみは、ケイト・ウィンスレットの表情に手に取るように表れていました。こちらも思わず涙ぐんでしまうほど。あの表情は本当に素晴らしい。
この映画の中でのケイト・ウィンスレットのコミカルな演技、そして珍しく感じる弱い女性もなかなか素敵でした。やはり、上手い女優さんですね。
一方、LAに住む映画予告広告制作会社を経営するアマンダは、同棲していた男に浮気をされ、追い出したところ。長年暮らした男が出て行っても、涙すらみせないキャリア・ウーマン。
そんな彼女たちが失恋の傷を癒すため、旅に、できるだけ遠くに行きたいと考えて、家ごと車も交換することを決めることから物語は始まります。

この映画の巧いところは、キャラクター設定です。
4人の主な登場人物のキャラクターをしっかりと固定していて、その性格だったらどんな行動をするだろう、という視点でシーンが組まれているような気がします。
アイリスは気持ちのやさしい、真面目な女性。そこを元彼が都合よく利用していることに気づかず、悩んでいます。アマンダは両親の離婚以来泣いたことがない、強い現代女性。その彼女がグラハムと出会い、人間的な気持ちを取り戻していきます。
グラハムはイケメンで一見遊び人風だけど、本当は泣き虫で温かい心の人。マイルズは陽気でさりげないやさしさを持った人。
アマンダと酔っ払ったグラハムが初対面で寝てしまった翌朝の会話が素敵です。
自分が傷つかないようにお互いに防御を張り合うのだけれど、心が揺れているのがおしゃれでキュートな会話の中に表れています。「あなたと恋をするつもりはない」というアマンダにグラハムは「俺からの電話は期待しないでくれ」と最初言い、直後に「君の電話番号は?」と聞きます。
「たった一度寝ただけだから」とお互いに言いつつ、「すぐにLAに戻るなら関係ないかもしれないけど、パブにいるから良かったら来て」と言ってグラハムは出ていきます。
気がつけばそんなことになってしまった相手との、その翌朝の少しチグハグな会話。いきなりそんなことになってしまったからこそのその後の複雑さ。あなたもどこかで覚えがありませんか?
そして、アイリスの元彼のズルさやマイルズのさりげないやさしさやグラハムのキュートさはいかにも女性視点で、女性ならば「そうそう、わかる!」と思うはずです。わたくしもジュード・ロウのキュートさにまたまたやられました。

物語はLAとロンドンで進行し、慣れない土地でそれでも互いの友人知人等を含め次第にアイリスはLAで、アマンダはロンドンに馴染んでいきます。そして、新しい出会いを得、新しい人生を選んでいきます。
アイリスはLAでハリウッドで有名だった脚本家のおじいさんとの交流を通し、自分の人生の主役を生きることを教えてもらいます。そして本当に大切にすべき人とは、誰かなのか。
アマンダはグラハムの誠実な温かさに触れ、人間らしい感情を取り戻していきます。その後の二人の未来に、その恋に向き合うことを不安に思いつつ。
そして、最終的にそれぞれが選んだものは、やっぱり愛でした!
どんな困難があろうと、選ぶべきものは愛です。距離も時間も越えて、今そばにあって、共に泣き、笑ってくれる人と人は生きるべきだ、と教えてくれる映画です。

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映画「タイタニック」と共に

素敵なハプニングが起こることが人生には時々あって、それはきっと神様からのギフトなのだとわたくしは思います。恐ろしいほどの退屈を凌いだ人に時々与えられるハプニング。今年はわたくしにとってそんな年です。
予想外のことも困難もそれには伴いますが、それさえも愉しんで参りたいと思います。

今日映画「タイタニック」のスクリプトを読む機会がありました。
ほんの少しだけでしたが、そのシーンは偶然にもわたくしが一番好きなシーンのものでした。
読むだけで胸が熱くなるセリフたちです。
感動は、頑張って生きている人へのご褒美なのだそうです。
わたくしももう少し生きていけそうだな、と思います。

「TITANIC」凍える海に投げ出されJackが息絶えるシーンより(抜粋)
You're going to go on and you're going to make lots of babies and watch them grow. You're going to die an old lady, old lady warm in her bed. Not here. Not this night.Not like this..........
You must promise me that you'll survive .......that you won't give up no matter what happens....no matter how hopeless....promise me now, Rose and never let go of that promise.

わたくしもRoseと共に誓います。
I promise!  I'll never let go.

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6月です。

皆さんこんにちは。6月ですね~。
雨は嫌い、という人も多いですが、わたくしは雨は嫌いではありません。
といっても、我慢できるのは二日くらいですが。。。
考え事をして、息苦しくなるとわたくしは夜の雨の中を散歩します。
傘を持つ自分の周囲だけが守られているような錯覚をするし、音が周囲を遮断して集中できるからです。
高校生のころよくそうやって一人で家を抜け出したものでした。
雨は嫌い、と言う人が多いので、雨の季節に生まれたわたくしは少し残念です。雨がなければ得られないことも多くあります。
せっかくの雨の季節を温かく潤った時間として愉しみましょう!
わたくしは最近図書館によく行きます。時間のたっぷりある束の間の休息に普段は買えないハードカバーの本を借りて、読書を愉しんでいます。

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